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私にしかできないこと。

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はじまり

2018年12月25日『なんで私適応障害に⁉暗闇の中で光を見つけた私。』という、適応障害を題材にした本を出版しました。

当初「適応障害になった人を助けたい」「周りで適応障害にかかっている人がいて適応障害を知りたい」という人たちを助けたい。…という思いで書き進めていましたが、営業活動先であったあることがきっかけで、心境が変わりました。

ある教頭先生との出会い

無事に本が完成し、家族も友人も、恋人のなっちゃんも夢を叶えた私に対してねぎらいの言葉をかけてくれました。ありがたいことに嬉しい感想もたくさん届いていて「わかりやすい」「読みやすい」「この本に出会えてよかった」「自分も適応障害だったのかもしれない」「感動して泣きました」という声がありました。

・『なんで私が適応障害!?』を読んだ読者さんの感想DM

私は早速、漫画家の営業活動を始めるべく、色々な準備に取り掛かり、公的機関、飲食店から地元のスーパー…様々なところをまわってみました。

ある時「せっかくだから、中学校の図書館とかにも置いてもらえないか聞いてみたら?」と、いつもお世話になっているトイプレイスの店長に提案されて、地元の中学校に寄贈を試みました。

「寄贈したい」という電話をかけると快く対応してくださった中学校の教頭先生。私は本の紹介として、自分の生真面目さゆえに、会社に溶け込むことができず、適応障害になった話をしました。

すると、教頭先生は「ある一人の生徒のこと」を話してくれました。

ある一人の女の子のお話

その生徒は、クラスでも優秀な子で、リーダーを務めあげたほど立派な子だったそうです。その子も私と同じ「すごく真面目な生徒」だったそうです。

しかしながら、彼女は「学校」という環境になじめず、今も不登校になってしまっている。というお話でした。時々、遠くの方に目をやりながら話している教頭先生の姿はとても印象的でした。

中学校の多感な時期によくあることだと思いますが、私も生徒会長をしていた時に同じ経験をしたことがあったので、この話をきいて非常に胸が痛みました。

私と似たような境遇で、今も人知れず自分と闘っているそういう子が、果たして何人、何十人、いや何百人…どれほど多くの子が苦しんでいるのかを考えたら悲しくなりました。

「…もったいないですね。その子もきっとすごく頑張り屋さんで、才能があるんでしょうに。」と伝えると「そうなんです…。本当にね、そうなんですよね。」と教頭先生は深くうなずかれておりました。

私にできることってなんだろう

家に帰ってからも、このことがずっと頭に残っていました。「どうしたら、そういう子を救えるんだろうか。」埼玉県の不登校生徒の実態について調べてみたところ、中学校の不登校生徒は年々減少傾向にあるとのことですが、まだまだ課題はあるようです。

・児童生徒の不登校を防止

ちなみに全国で見ると、10月25日の文科省の発表による、2017年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題」の速報値では小・中学校の不登校は過去最多。5年連続の増加傾向にあるようです。

・不登校が過去最多、5年連続増加の原因とは ~現場関係者から背景を紐解く~

適応障害は「ストレスの原因があって発症するもの」です。それはもちろん子供にも当てはまること。

学校・家庭環境というストレスの原因に、なじめないと判断して自分で環境を変えられる子はよいのですが…学校に行きたくても行けずに何もすることがない子や、どうしたらよいかわからず死にたいくらいに悩み、苦しんでいる子。逆に、適応障害などの精神疾患を知らない子。どんな子に対しても、この本を通じて感じ取ってもらえることは何かしらあるんじゃないかと思ったんです。

また、私の本が広がることで、適応障害の認知度があがれば精神疾患をより身近に考えてくれるでしょう。そうすれば、この先の未来で「適応障害」とか「うつ病」なんて言葉がなくなるような、そんな世の中を彼ら、彼女らが作ってくれるかもしれない。

そんなことをたくさんたくさん考えて、今の私にできることは…「この本を寄贈して、学校・家庭などの環境に悩んでいる生徒たちの小さな希望になり、精神疾患を知らない子たちにも身近に考えてもらう機会にする」ということでした。

まずは地元・埼玉県でこの本を読む機会を子供たちに与えたいと思い、埼玉県にある公立中学校すべてに私の本を寄贈することを考えました。

もちろん、本当に希望になれるのかはわかりません。気休めにしかならないかもしれませんが、確かなことは何もやらなければ何も変わらないということ。そして、この本を読んで救われた人がいるということです。

私は早速、埼玉県の公立中学校だけで何校あるのかを調べました。(小学生にこの本は早すぎるかもしれないという懸念と、中学校までは義務教育であることから寄贈の対象を中学校に絞り、その中でも公立の中学校で考えることにしました。)

結果は414校。分校1校。著者割の適用でも全校に1冊配って大体50万弱。

・埼玉県学校便覧

ちなみに全国だと9,555校。同様に全校に1冊ずつで約1000万くらい。

・都道府県別中学校数/平成28年度

実は著者割購入は印税なしの完全自腹なので完全に寄付扱いです。詳しいことは、はあちゅうさんがまとめてくれていました。

・本を出したい人が著者になってたぶん初めて知る13のこと

(ちなみに草加市の公立中学校11校分の本は自分で購入したので、年明けに残り9校に寄贈する予定です。結果は後日まとめさせていただきます。)

未来のために

しかしながら「寄贈する!」といってもまず資金が足りません。本の売り上げで寄贈することにしても、送料込みで1万部で初めて寄贈できるかできないかだと思います。

昨今「1万部売れたらベストセラー」といっても過言ではない出版業界において、無名の漫画家の処女作漫画が売れるのは悲しいですが非現実的。もちろん売れればその売り上げを寄贈すればいいのですが…売れるのを待っているうちに私の本が消えるかもしれない。

そこで、より寄贈の可能性が高まるクラウドファンディングも考えました。クラウドファンディングはメディアに取り上げれる可能性も高く、これで適応障害が広がる可能性も出てきますので合理的。ですが、そもそも賛同してくれる人がいるのか。クラウドファンディングでこういうことは可能なのか。どのくらいの規模でやるべきなのか。リターンは…そもそもこういうことを寄付を募ってやるべきことなのか…。などなど、知る必要があるものが多く先に進めないでいます。

なのでみなさん。私に情報をください。

「1万部達成するためならこういう方法でアプローチできるよ」「クラウドファンディングならここがいいよ」「クラウドファンディングに協力するからリターンはこういうモノが欲しい」などなど…

出版から社会貢献できるプロジェクトまで…何から何まではじめてなもので知識が浅く本当にお恥ずかしい限りですが、自分で調べていても圧倒的に情報が足りません。でも、これは「適応障害」のコミックエッセイという「書籍」を出した私にしかできないことだと考えています。

そもそもこの支離滅裂な企画を、みなさんにお話すべきかどうか迷っていました。でも、自分の中で思っているだけでは動いていないのと同じです。だからまずは声に出そうと思って、今回記事にしてみました。

この本を通じて適応障害の認知度を上げ、子供たちの未来に寄与したい。

そのためにどうか1人でも多くの方にお力添えいただければ幸いです。

乃樹愛

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